ハードウェア、OS、通信の違いを意識することなく、IoT化においてCloudから見て必要となる機能を提供する世界初の次世代指向スマート制御プラットフォーム。それが SEP です。
SEP導入検討キット
SEPによるIoTプログラムを手軽に体験できる
プロトタイピング開発キット ILC AIR Kit を用意しています。
すべての機器をシームレスに連携するスマート制御プラットフォームです。
SEP(Smart Embedded Platform)はターゲット機器に組込むプラットフォーム(SEPcore)とアプリケーション開発支援ツールで構成されています。
SEP組込プラットフォーム
SEPcore
クラスライブラリ(ソフトウェア部品集)
SEP Basic Class Library
通信仮想化機構
VIO-Links
移植層インターフェース
SEP移植層インターフェース
SEP組込プラットフォーム構築ツール
SEP Platform Builder
SEPが制御プラットフォームとして提供する豊富なクラスを活用して制御システムを簡単に開発することができます。
SepDiag | 診断機能を提供するクラス | SepVsensor | センサ機能クラス |
---|---|---|---|
SepAlarm | アラーム監視用クラス | SepDataDelivery | 段取り替え処理用クラス |
SepDataCollection | データログ処理用クラス | SepTimer | タイマ処理クラス |
SepVio | I/Oアクセス処理クラス | SepController | コントローラとのアクセスI/Fクラス |
SEPの通信仮想化機構であるVIO-Links(Virtual Object Linking System)により、制御システム内のマイコン間通信、CPUコア間通信はもちろん、スマートフォン・タブレットなどのスマートデバイスとの連携や、クラウドシステムとのデータ共有などインターネットまで広がるシームレスな世界を実現します。VIO-Linksは通信形態の違いを吸収し、レガシーな機器も含んだ複数の機器、複数のシステムを名前指定だけで簡単に接続することができます。
VIO-Linksで機器間をつなぐと、通信形態や機器構成を意識することなく、接続先機器のクラスメソッドを、あたかも自分の機器上に存在するように呼び出しすることができるようになります。この仕組み(Remote Agent Callと呼びます)を利用することで、通信形態や機器構成をカプセル化し、分散システムのアプリケーションをシンプルに構築できるようになります。また、システムの機器構成の変更や、通信形態の変更にも瞬時に対応することができるようになります。
SEPは、ハードウェアやOSなどプラットフォームに依存する部分を分離し、プラットフォーム変更時のアプリケーション層への影響を最小限に抑える仕組みを提供するため、システムリプレイス時の開発コストを大幅に削減します。
SEPでは、CPUパワーの限られた非力なプラットフォームから、強力なCPUを搭載したハイエンドプラットフォームにいたるまでのいずれにおいても、SEP組込機器間をつなぐためのSEP通信プロトコルの上で搬送されるデータを保護するため、簡易なBlowfish暗号から強力なAES(256bit)暗号を標準でサポートしています。(ユーザ独自の暗号アルゴリズムの組込も対応可能な仕組みを提供します。)
さらに、チャレンジレスポンスによる動的鍵交換や暗号強度のエスカレーション機能の提供、セキュリティ喪失の検出と対策機能など、セキュアな通信機能を提供します。
ILCが品質を保証するSEPのソフトウェア部品集(SEP Basic Class Library)と開発ツール(SEP Platform Builder)を活用することで、制御システムの開発工数、テスト工数、保守工数を大幅に削減する(当社比較にて導入前の1/5にまで削減)ことができます。
SEPcoreとは、SEPが提供する機能を活用するシステム(アプリケーションソフト)に組み込まれる機器組込ソフトウェアです。
SEPcoreは、大きく分けると3つの機能層で構成されています。
VCIとVCIに基づくターゲット機器との通信処理の実装部を合わせた部分をCALと呼びます。
SEPでは、CALの標準機能としてTCP/IP, UDPの実装部も含めて提供します。
FPIとFPIに基づくターゲット機器のH/WやOSなどプラットフォームに依存した処理の実装部を合わせた部分をPALと呼びます。
SEPでは、PALの標準機能として、Windows、Android、iOS対応の実装部も含めて提供します。
SEPが提供する機能を活用したシステム(アプリケーションソフト)を開発するために必要な基本機能を提供します。
各メーカの機器・装置の独自機能を用いたシステムを開発するためには、本Class Libraryを継承し、各機器や装置とのインターフェイス処理を実装したSEP Custom Class Libraryを作ります。
例えば、カメラ機能を提供するSepCameraでは、「撮る」「見る」といったカメラの基本機能を提供するのでカメラとして必要最小限の機能を提供しますが、メーカ独自の機能であるスマイルシャッターなどの機能に対応するためには、本Class Libraryを継承して、スマイルシャッター機能を持つSEP Custom Class を作ります。
SEPアプリケーション開発では、SEP の開発ツールSEP Platform Builderに含まれるClass Builderを使用してSEP Basic ClassやSEP Custom Classから派生させたユーザ定義クラス(SEP User Class)を利用します。
VIO-Linksは、「機能を使いたい側」と「機能を提供する側」に分離し、双方が離れていても、その間の通信を仮想化して、あたかも同じ装置の中の機能を使っているように見える仕組みです。VIO-Links自体は、SEPcoreの中で、❶のSEP Basic Class Library、SEP User Class/Custom Classと、❸の移植層インターフェイスの間に位置し、アプリケーションソフトからアクセスするオブジェクト(機器やシステム)が、ローカルにある(アプリケーションソフトと同一コンピュータからアクセスする)のか、あるいはリモートにある(ネットワークでつながった他のコンピュータ経由でアクセスする)のかを意識せず、更にはオブジェクトとの通信手段やプラットフォーム(H/WやOS等)の違いも意識することなく、シームレスにアクセス可能とする位置透過性を提供しています。
SEPcoreを搭載する機器のプラットフォーム(H/WやOSなど)に合わせて移植するためのインターフェイス層です。
大きく分けると次の2つのインターフェイスが提供されます。
アプリケーションソフト開発の前に本インターフェイス仕様に合わせて、移植開発を行う必要があります。
SEP Platform Builderは、SEPを組み込んだアプリケーションソフト開発を支援するための開発支援環境です。
SEPを使用したアプリケーション開発の工程に対応して下記の機能を提供します。
ターゲット機器環境(H/W、OS、通信対象機器等)に合わせて移植開発を行います。
SEPを使用したアプリケーションを開発する前に、本機能を使用してシステムで使用するObjectを定義するためのUser Classの設計を行います。
アプリケーションプログラム開発前のUser Classの設計手順は以下の通りです。
アプリケーションから使用する装置・機器に数分のクラス定義を行います。SEPが提供するSEP Basic Class、もしくは独自で作成したクラスを選択して、新しいクラスを作成します。
SEP Basic Classの中のSepApplication Classから派生してアプリケーションクラスを作成します。
作成したアプリケーションクラスを使って、他のアプリケーションに対してSEPクラスのメソッドの公開設定を行えます。
(1)(2)にて定義されたクラスをCソースコード(User Classの定義ファイル)が自動生成されます。
(3)で自動生成された各クラスの定義ファイルに対して、初期化処理(Constructor)、終了処理(Destructor)、独自に定義したMethod(処理)の実体となるプログラムコードを追加します。
アプリケーションプログラム開発では、(1)から(4)で作成したクラスに基づくオブジェクトを生成し、生成したオブジェクト(装置、機器)にアクセス(Method実行)するプログラムを開発します。
アプリケーションを開発する前の準備工程では、ネットワーク設定機能(Network Configurator)、Name編集機能(Name Editor)、User Class編集機能(Class Builder)を使用して、システムを構築するために必要な設定ファイル、Cソースファイルと設定ファイルを自動生成します。
工程❷にて生成されたデータに基づいてアプリケーションプログラムを開発したのち、生成された実行モジュールをターゲット機器に組み込んでデバッグする工程やシステム稼働後の保守工程では、アプリケーションソフトやSEPシステムが生成するログデータを表示する機能(LogViewer)を使用します。
SEP White Paperパッケージとは、Smart Embedded Platform(SEP)とその技術内容を記載したWhite Paperがセットになった商品です。
SEP White Paperとは、組込み制御ソフトウェアプラットフォームSEPに関する技術を公開した技術資料です。
その内容は、SEPに関する概念の説明から、目的、適用領域、実現方法、実装方法の解説まで詳細に記載された技術資料です。若手エンジニアから豊富な専門知識をもつエンジニアまで幅広い層が理解できるような内容となっています。
SEP White Paperパッケージには、Windowsや Linux上ですぐに動くサンプルアプリケーションが付属していますので、購入後、簡単なセットアップを行うだけで、すぐにSEPを体験することができます。
また、SEPのアプリケーションを作成する上で重要となるBasic Class Libraryの仕様解説とサンプルコードの記載と説明がありますので、お客様の用途に合わせたアプリケーションの開発を試すことができます。
さらに、組込み機器への移植に関しては、Windowsと Linux環境についての移植方法の詳細説明、移植サンプルコードが付属しますので、お客様の組込み機器に合わせたプログラムの開発を試すことができます。
SEP White Paper にはサンプルアプリケーションが付属しています。
組込み機器を想定した制御アプリケーションとそのアプリケーションと連携してモニタや操作を行うためのSEP Clientを利用した連携アプリケーションから構成されています。
設計に必要なシーケンス図と処理、ソースコード、機器の設定方法などが詳細に説明してありますので、誰でも簡単にアプリケーションを動かし、体験することができます。
SEP White Paperパッケージは、SEP White PaperとSmart Embedded Platformソフトウェア(CD-ROM)で構成されています。
SEP White Paperパッケージの動作仕様に関しては、Smart Embedded Platformパッケージと同じです。こちらをご参照ください。
※SEP White Paperパッケージに含まれるSmart Embedded Platformは体験版です。体験版は評価目的のみに使用目的が限られています。商用、営利等を目的とする使用においては、商品版をご購入いただく必要があります。
SEPは、スタータキットである「Smart Embedded Platformパッケージ」と、SEPをユーザの開発システムへ移植するための環境をまとめた「Smart Embedded Platformポーティングサポートパッケージ」で構成されます。なお、「Smart Embedded Platformポーティングサポートパッケージ」は、「Smart Embedded Platformパッケージ」とは別売となります。
SEP組込プラットフォーム
SEPcore
クラスライブラリ(ソフトウェア部品集)
SEP Basic Class Library
通信仮想化機構
VIO-Links
移植層インターフェース
SEP移植層インターフェース
SEP組込プラットフォーム構築ツール
SEP Platform Builder
マニュアル
組込みソフトウェアソースコード
SEP Basic Class ソースコード
SEPcore ポーティングソースコード
マニュアル
ILCでは、商用利用可能な上記の「Smart Embedded Platform」のパッケージとは別に、SEPの技術を惜しげもなく公開したWhite Paperと体験・評価版ソフトウェアを同梱した「SEP White Paper パッケージ」も提供します。「SEP White Paperパッケージ」を導入していただくことで、SEPの技術的な内容の理解やSEPの導入検討を行うことができます。「SEP White Paperパッケージ」の詳細については、こちらをご参照ください。
Smart Embedded Platform
パッケージ
SEP組込プラットフォーム
SEPcore
クラスライブラリ(ソフトウェア部品集)
SEP Basic Class Library
通信仮想化機構
VIO-Links
移植層インターフェース
SEP移植層インターフェース
SEP組込プラットフォーム構築ツール
SEP Platform Builder
・10ノードロックライセンス付き
マニュアル
Smart Embedded Platform
ポーティングサポートパッケージ
組込みソフトウェアソースコード
SEP Basic Class ソースコード
SEPcore ポーティングソースコード
マニュアル
SEP技術資料
SEP White Paper
項目 | 仕様 |
---|---|
CPU | 1.0GHz以上のIntel PentiumⅢ相当以上のプロセッサ |
OS | Windows8.1 Pro 32bit / 64bit |
言語 | 日本語 |
メモリ | Windows 8.1 32bit 2GB以上、Windows8.1 64bit 4GB以上 |
モニタ | 1024x768、32ビットカラー以上を推奨 |
項目 | 仕様 |
---|---|
CPU | ARMコアのMCU/SOC、ATOM、PowerPCなど組込機器向けCPU、WindowsPCのCPU |
OS | SEPcore(Server & Client機能付きの標準版) Linux kernel 2.6.3x以上 Windows8.1 Pro 32bit/64bit、Windows Embedded Compact7 各種RTOS(μITRON(※2)、TOPPERS、RTX、VxWorks等)(※1) SEP Client (Client機能のみのバージョン) Android4.1以上、iOS7以上 |
言語 | 言語非依存 |
※1 パッケージに付属するライブラリはWindows8、Linux、Androidになります(Ver.1.1)。
※1 付属していないライブラリについては個別にポーティングが必要となります。
※2 実績はμITRON仕様ベースのTOPPERS/ATK2となります。