技術座談会 〜ILCの強みと未来を語る〜

Symposium

座談会メンバー

MEMBER

Y.K

Y.K

技術全般を担当。
開発がひっ迫している現場に入り、サポートする役割を担う。

Y.S

Y.S

制御系・FA関連のビジネスを担当。PLC制御やコントローラ開発の受託・商品開発支援を行う。

H.O

H.O

商品開発(INTAconnection)や
受託案件を担当。

T.S

T.S

GENWARE(組込み向けGUI開発ツール)の開発・マネジメントを担当。

TALK SESSION

ILCの自社商品について

INTALOGIC(ソフトウェアPLC)

Y.S

Y.S

PLCはもともと物理ユニットとして自動車業界で使われていましたが、組込みマイコンの性能向上により、ソフトウェアPLCという形で実装されるようになりました。ILCはこの流れに対応し、 INTALOGICを市場に展開しました。当時、ソフトウェアPLCをつくるメーカーはほとんど、ありませんでした。国際規格対応を進める中で、INTALOGIC5として機能を拡張し、現在ではIoTの流れに合わせて制御と通信を融合させたINTAconnectionへ進化しました。

INTAconnection(CPLC)

H.O

H.O

色んな場面に合わせた制御ができるという特徴があります。今は、FA分野で具体的な導入に向けた具体的な話が進んできています。

Y.K

Y.K

その一つとして、カメラの形が見えてきました。カメラと繋げることで、これまで単独で動作していたカメラが他の装置と連携できるようになります。そうすることで、今までできなかったことができるようになります。

GENWARE(組込み向けGUI開発ツール)

T.S

T.S

GUIライブラリとレイアウトをするためのツールからなる商品で、もともと工場の生産ラインの表示器用に開発されましたが、進化を続け、現在はネットワーク越しにリモート表示するパッケージもあります。GENWARE AIRを活用すれば、スマートデバイス上で装置の表示や操作が可能になり、現場にいなくても管理できるようになります。これにより、実機側の表示(LDC)をなくすことも可能になります。

座談会の様子
座談会の様子

TALK SESSION

ILCの技術の未来

INTAconnectionの展望

H.O

H.O

現状、FA分野での活用がメインとなっており、機能アップもFA分野で必要になる機能を優先して開発をしています。メーカごとに縦割りになりがちなFAでの課題を解決し、シームレスな連携を実現することが目標です。その発展として、将来的にはスマートホームや物流関係にも応用していきたいと考えています。まずは、制御をよく使うFAの分野から始めていこうという作戦です。

Y.S

Y.S

そもそも、ILCはFAの分野からスタートしている会社なので、FAから始めるという作戦になったのかもしれませんね。人口減少はどんどん進んでいるので、工場でやっていたような自動化を街や家など色々なところで見られるようになってくると思います。

Y.K

Y.K

INTAconnentionは色んなものを“繋ぐ”ことができます。今はAIカメラとの連携が形になってきたところです。カメラは人間でいう目の代わりですね。同様に音や振動など色んなセンサーと連動させることで、人間の感覚に相当するセンサーをもった機械をつくることができます。今までは、人が見て、聞いて、判断していたものが、人間がいなくてもカメラや音のセンサー1つで判断できるようになるということです。

GENWAREの進化

Y.K

Y.K

これまで、デジカメ、プリンタ、ICレコーダーなど単独の機器に組み込むという形で発展してきましたが、最近は少しずつネットワークと連携するということが増えてきました。今まで、単なる表示の環境でしたが、世の中色々な機器が増えていることを考えると、今後ネットワークとの連携は欠かせないと思います。

T.S

T.S

WEBブラウザ向けのGUIツールとしての可能性はあると思いますか?

H.O

H.O

一定の需要はあるかもしれませんが、従来の組込みの表示をWEBブラウザ上で表示できるというだけになると、今までWEBの技術を使っていた人たちからすると表示がレトロになってしまったと感じてしまう懸念があります。

T.S

T.S

単純にWEBブラウザで動くだけでは物足りないってことですね。GENWAREはデザイン面もあわせて、進化していかなくてはいけない部分がたくさんあると感じています。

INTALOGICの未来

H.O

H.O

今後ソフトウェアPLCの需要は増えてくると思います。全体制御をクラウドで実施しつつ、リアルタイム性が求められる部分は現場のPLCが担うというハイブリッドな形態が増えてくると思います。

座談会の様子

TALK SESSION

DX時代におけるILCの強み

Y.K

Y.K

DX化は避けて通れません。ILCはもともと組込み技術に強みがあり、最近ではクラウド技術にも力を入れ始めています。組込みとクラウド、これらの技術はソフトウェアの世界で両極端というほど、異なる技術です。その両方の技術を理解していることがILCの大きな強みになるし、他の企業との差別化にもなると思います。

Y.S

Y.S

クラウド企業はクラウド技術に特化していて、PCやスマートフォンからの情報の吸い上げには成功していますが、製造機器のデータを活用するためには組込みの知見が不可欠です。そうなると、ILCのように両方の技術に対応できるのは、大きな強みになると思います。

H.O

H.O

クラウドやデジタルの世界で色々なことをやったとしても、現実には何もおきません。それを現実と紐づけるためには、やはり組込みの世界は必要になってきます。ILCとしては、クラウド技術の進化など世の中のトレンドを理解しておくことは必要ですが、組込みという軸足はぶらすことなく進んでいけばいいと思います。

T.S

T.S

GENWAREに焦点をあてると、データの吸い上げという点で弱いと思っています。そこを強化し、組込み機器の表示を活かしながら、データの吸い上げやクラウド連携にGENWAREを活用できればいいなと考えています。

座談会の様子

まとめ

ILCは組込み技術を軸としながら、クラウド技術との融合を進め、FA分野をはじめとした幅広い分野でのDXを推進しています。
INTAconnection、GENWARE、INTALOGICといった自社商品を通じて、未来のものづくりを支えていきます。興味を持たれた方は、ぜひ私たちと一緒に技術の進化に挑戦しませんか?